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復興庁主催の『復興・創生インターン』に参加しました

平成30年度入学 社会情報学科 臼澤希さん

2019年2月13日から3月15日までの約一カ月間、復興庁主催の『復興・創生インターン』に参加しました。


この事業は、皆さんが思っているような企業が行うインターンシップとは異なり、東日本大震災の被災地域(岩手・宮城・福島)にある企業・団体が抱えている問題を学生の力で解決しようというもので「実践型インターンシップ」と呼ばれます。


社情学生



この事業を知ったきっかけは、図書館前に掲示していたポスターです。以前から「短大の授業以外に何か取り組みたい」「商品開発がしてみたい」という思いがありました。そんな思いを巡らせていたある日偶然ポスターを見つけ、仙台で開催された説明会に参加。そこで以前石巻市でインターンした方の話を聞き参加を決意しました。


数多くの受け入れ先がある中、宮城県石巻市にある水産加工会社にインターンをしました。この企業は震災後創業し、大手スーパーマーケットのグループ会社です。私は、自社商品がカキフライのみという会社の問題を解決するため、新商品開発というプロジェクトを東京の男子大学生と共に取り組みました。始めは経営やマーケティングの知識が乏しい、意見を周囲に伝えることができない自分に不甲斐なさを感じました。しかし、このままではいけないと危機感を持ち、満点じゃなくてもいい、変な日本語でもいいから言葉を発し、意見を伝えようと努力しました。


結果として当初の提案を折り返し時点で一度白紙にし、自分たちが納得いきかつ従業員さん方にも好評をいただいた商品を成果物として提案しました。


社情学生



約一カ月のインターン期間は石巻地域の受け入れ企業6社2人ずつのインターン生、さらにサポート役1人合わせて計13人でのシェアハウス生活でした。シェアハウスといっても某テレビ番組のような洋楽が似合うハウスではなく、おばあちゃんの家に行ったような気分になる家です。そんなシェアハウスでの生活は充実していました。全国から集まった他のインターン生は知識が豊富で個性豊か。「同世代なのに」と関心の連続です。深夜まで続くボードゲーム、なぜか私の受け入れ企業先の社訓を言う夕食前、次の日まで寝られない最終発表資料作成などなど普段の生活では味わえないことばかりでした。


社情学生



参加する以前は全てにおいて否定的でプライドが高いだけで動こうとしない自分がいました。しかし一カ月間、大失敗しもがき苦しみ、思いっきり笑い、多くのことを吸収していくうちに「一歩踏み出すだけでこんな世界があるのか。私はなぜこんなに固く考えているのだろうか。」と考えるようになりました。そして今現在、苦手だった物事に向き合えるようになっています。


朝から晩まで笑い合い、助け合い、時に論争を繰り広げた大好きなシェアハウスのメンバー。 三陸の漁業に新しい風を取り入れようと奮闘する日本一カッコいいコーディネート団体。


会社をさらなる繁栄へ導こうとしている受け入れ企業。


温かく包んでくれた石巻の人々。


美味しく、全国に広めたい三陸・石巻の海産物。


震災から8年経ち、新たなステップに進もうとしている石巻。


短い一カ月間でしたが、この文章の中では収まらないほど濃く人生観が変わる一カ月間でした。


このインターンを通し自分自身の長所、改善点さらに明確になった夢に気づきました。これから、長い人生の中で焦らず仮説と検証を繰り返しながら、生かし、改善し、そして達成したいと考えています。短期的な目標として、様々な場面から自分が疑問に思ったことや専門的に研究したいことを編入という形で解決していくつもりです。


最後に皆さんに一番伝えたいのは「挑戦してよかった」この言葉につきます。