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吉田 歓 教授

日本史学科

Profile

教 授吉田 歓 (よしだ かん)
担当科目日本史概説1、日本史講読1、日本史特殊研究1、日本史演習1、歴史考古学、社会科教育法、教養ゼミ、史学実習、卒業研究
最終学歴東北大学大学院文学研究科(博士(文学))


専門分野

日本古代史について研究しています。主に飛鳥時代から平安時代までの歴史を最近活発に行われている発掘調査などの成果を織り交ぜながら研究しています。古代という時代は文献史料があまり残っていないので、文献史料だけではなく考古学による発掘調査の成果が大きな役割を果たします。特に遺跡から発見される木簡(文字や絵が描かれた木の札)や墨書土器(文字や絵が描かれた土器)などはこれまで知られなかった古代の様子を我々に教えてくれます。これらのいろいろな資料を使って歴史をひもといていくのが古代史研究の醍醐味の一つです。


研究テーマ

平城京や平安京などの古代の都城について研究しています。都城の中でもその中枢部について主に追究しています。それは都城の対として古代の天皇制にも興味があるからです。古代の天皇の性格がもっとも現れているのが都城の中枢部に当たります。都城の中枢部は内裏、大極殿、朝堂院といった建物群からなりますが、これらがどのように誕生しどのような役割を果たしていたのか、といったことを研究しています。そのため日本の都城のモデルとなった中国の都城についても研究を進めています。その他、古代都市から中世都市への展開についても関心があり、奥州藤原氏の拠点であった平泉の検討も行っています。平泉の発掘調査はこの10年ほどの間に飛躍的に進展していて、これまではほとんど伝説の中にいた奥州藤原氏の実体が少しずつ明らかになってきています。


主な論文・著書

【主な著書】
(1)『日中宮城の比較研究』、吉田歓著、吉川弘文館、
2002.2
(2)『古代の都はどうつくられたか-中国・日本・朝鮮・渤海』、吉田歓著、吉川弘文館、2011.2
(3)『日中古代都城と中世都市平泉』、吉田歓著、汲古書院、2014.10

【主な論文】
(1)旬儀の成立と変質 、吉田歓著、ヒストリア152、1996.9
(2)隋唐長安宮城中枢部の成立過程、吉田歓著、古代文化49-1、1997.1
(3)隋唐長安宮城中枢部の展開過程、吉田歓著、古代文化50-4、1998.4
(4)天皇聴政と対極殿、吉田歓著、日本史研究446、1999.10
(5)東アジア世界の中の都市平泉、吉田歓著、平泉文化研究年報第1号、2001.3

(6)白河・鳥羽・平泉、吉田歓著、平泉文化研究年報第2号、2002.3

(7)武士の館の構造―侍所について―、吉田歓著、平泉文化研究年報第3号、2003.3
(8)大極殿と出御方法、吉田歓著、ヒストリア201、2006.9
(9)宴の空間、吉田歓著、五味文彦・小野正敏・萩原三雄編『宴の中世-場・かわらけ・権力』〈考古学と中世史研究5〉、高志書院、2008.7
(10)都城制の展開、吉田歓著、荒野泰典・石井正敏・村井章介編『律令国家と東アジア』〈日本の対外関係2〉、吉川弘文館、2011.5
(11)漏刻と時報・諸門開閉システム、吉田歓著、米沢史学第27号、2011.10
(12)平泉の特殊性、吉田歓著、平泉文化研究年報第12号、2012.3
(13)中世城館の成立、吉田歓著、山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館
『中世やまがたの城館』、2012.10
(14)中国の地方都市と平泉、吉田歓著、平泉文化研究年報第13号、2013.3
(15)南奥羽国郡制の変遷、吉田歓著、熊谷公男・柳原敏昭編『講座東北の歴史』第3巻、清文堂、2013.11
(16)最上義光の大工頭小澤若狭と天守閣図面、吉田歓著、伊藤清郎編『最上氏と出羽の歴史』、高志書院、2014.2
(17)日中都市比較から見た平泉、吉田歓著、中央大学人文科学研究所編『島と港の歴史学 中央大学人文科学研究所研究叢書61』、中央大学出版部、2015.3
(18)平安中期における城館の機能と性格、吉田歓著、齋藤慎一編『城館と中世史料 機能論の探求』、高志書院、2015.9
(19)足利義教と花見、吉田歓著、国史談話会雑誌56、2015.12 


所属学会

東北史学会、国史談話会、延喜式研究会、大阪歴史学会、日本史研究会、史学会、日本建築学会


社会活動

最上義光歴史館歴史講座「謎の天守閣図面―山形城にも天守計画?―」、2012年



趣味・関心領域

一人でぷらっと出かけるのが好きです。


受験生へのメッセージ

古代史の研究は、文献史料が少なく難しいですが、その分、発掘調査の成果など、いろいろな方向からアプローチしていきます。そこが面白いところです。古代にちょっとでも興味があったら、ぜひチャレンジしてみて下さい。