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阿部宏慈 学長
 

阿部宏慈 学長

学長

Profile

学長 阿部宏慈 (あべ こうじ)
最終学歴 東北大学文学部フランス文学専攻卒業
修士(文学)


専門分野

 文学一般,映像学


研究テーマ

(1) フランス二十世紀の小説家マルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』の文体的特徴である比喩の研究が、主要な研究テーマです。プルーストにおいては比喩的な文体による現実の再構成は、つねに記憶の、あるいはむしろ過去の再生としての想起の問題として提示されます。そこからいわゆる無意志的想起のシステムと表象の問題、さらには表象不可能なるものの表象という、すぐれて近代的な観念とのかかわりにおける表象の問題を研究してきました。

(2) もうひとつの私の研究テーマは映像、特にドキュメンタリー映画を中心とする映像表象における記録と再現の問題をめぐる研究です。映像による表象の可能性と不可能性、あるいは表象不可能なるものの表象の問題を探求しています。


主な論文・著書

(1) 著書:Du Système de la Relecture chez Proust in Marcel Proust Sans Frontieres 2 :Proust 7,Minard,2009年09月(共著)
 

(2) 翻訳:ミシェル・セール 『カルパッチョ 美学的探究』,法政大学出版局,2009年07月

(3) 著書:Index General de la Correspondance de Marcel Proust,Kyoto University Press,1998年03月 共著

(4) 翻訳:ジャック・デリダ 『絵画における真理』,法政大学出版局,1997年12月 共訳

(5) 論文:再び失われた時を求めて~フィルム・アーカイヴとアーカイヴの思想をめぐって~,小規模映画における保存と修復及びアーカイヴに関する研究(報告書), 東北芸術工科大学, 32-53, 2020年3月

(6) 論文:傷としての映像~ドキュメンタリー映画における可傷性の問題をめぐって~,現代視覚表象におけるメディア的身体の研究, 山形大学人文学部叢書7, 山形大学人文学部, 2015年3月, 1-42, 単著

(7) 論文:身体なき声, 声なき身体, あるいは近代フランス文学における音声装置(フォノグラフ, 電話)の表象:ヴィリエ・ド・リラダンからコクトーまで, 山形大学人文学部研究年報, 第9巻, 31-68, 2012年3月 単著

(8) 論文:ドキュメンタリー映画における<アクチュアル>の問題に関する一試論,山形大学人文学部研究年報,1(8) 88-111,2011年03月 単著

(9) 論文:ブレーズ・サンドラール『シベリア横断鉄道とフランスの小さなジャンヌ』とロシア・イメージの問題,平成17年度〜平成19年度科学研究費補助金基盤研究費(C)「近代世界文学におけるロシア表象の研究」研究成果報告書,25-51,2008年03月 単著

(10) 論文:引き裂かれたスクリーン 映像のリアリティーとアクチュアリティーをめぐる若干の考察,ナラティヴ・メディア研究会活動報告書,19-37,2008年03月 単著

(11) 論文:プルーストとロシア : ロシア・バレエのフランスにおける受容とロシア・イメージの問題,山形大学大学院社会文化研究科紀要,(3) 1-22,2006年07月 単著

(12) 論文:ダイレクト・シネマの射程〜ワイズマンとダイレクト・シネマの遺産〜,山形大学紀要(人文科学),16(1) 31-64,2006年02月 単著
 

所属学会

 日本フランス語フランス文学会
 日本映像学会
 

社会活動

 山形国際ドキュメンタリー映画祭理事として、山形市のみならず山形県全体における映像文化の発展を支える活動に参加してきました。これからも、何かのかたちでそれらの文化的活動に参加できればと期待しています。

趣味・関心領域

 音楽(特にクラシック)鑑賞が趣味といえば趣味ですが、最近はむしろ山形交響楽団などの演奏会に行くほかは、休日にピアノに触って過ごすのが好きです。それに、川や里山の自然(鳥や魚、樹木など)に触れるのも好きです。あとは意外と料理が好きです。作るのも食べるのも。

受験生へのメッセージ

 好きなものを学ぶことは人生におけるかけがえのない宝です。大学で先生方と一緒に自分が本当に好きなものを見つけてみませんか?